断熱材の種類はたくさんありますが、僕は防火性能や価格を考え基本的にグラスウールを使っています。

このグラスウール、古い家のほとんどに使用されているのですが、断熱性能が高いと思っている方は少ないのではないでしょうか。
改修の相談などで家を見てみると壁や天井のグラスウールは隙間だらけで通気止もなく、壁の中を空気が容易に移動する家が多くあります。これはグラスウール断熱材の実力を全く発揮していない状態といえます。

ここでグラスウール断熱材の単体での断熱性能を見てみましょう
古い家は10k・100mm程度の断熱材が使われていることが多いのですが、この断熱性能を一般的に使われている建材の厚さに置き換えてみると
木だったら240mm程度コンクリートだったら3,000mm程度になります
最近使われているグラスウールは高性能16k・105mmが一般的だと思いますが同じように他の建材の厚さに置き換えてみると木で330mm程度コンクリートで4,400mm程度となります

この数値を見ると、グラスウールの性能は想像以上に高いと感じる方も多いのではないでしょうか。(コンクリート内外打ち放しの建物は格好良いけど・・・)

あくまでも単体の性能ですから、実際に家に使う場合は、隙間なく・通気なく・湿気なくの状態を造らなければ十分な性能は発揮できません。(断熱材は空気を含むことで熱を伝えにくくするからです)

つまり、グラスウールの断熱施工に関しては、丁寧に家づくりをする必要があるのです。

ちなみに、古い家は外壁の下と上に通気止めがなく、隙間もある可能性がありますが、この部分のみを断熱改修をすることで断熱性能はかなり改善します。また、断熱改修と同じ部分のみで耐震改修を一緒に行う工法もあります。