風をコントロールする家
風通しを良くするには風の入口と出口が必要です。南面は大きな窓があるけど、北面には小さな窓しかないお宅をよく見かけます。
この家では北側に引き違い窓(幅1.6m・高さ0.6m)を4箇所設置しました。
基本プランの段階では、大型窓(カーテンウォール)も考えましたが、コスト面で断念。最もローコストの引き違い窓に変更しました。
でもここからが工夫の為所。デザインを検討し格子をつけることにしました。
格子は通風を確保しながら外からの視線をさえぎり、防犯にも役立ちます。いくら窓をつけても開けなければ意味がありませんが、
視線と防犯の安心感が窓を開けるという行為に結びつきました。
この家は南側の掃き出し窓から北側窓に風の通り道があります。(奥に見える階段室に北側窓があります。)そしてこの通り道に吹き抜けを配置しています。
引き戸全開で1階中央部分に大きな風の通り道をつくったり、前閉して風を2階へ送ったり。季節や時間、
くつろぎの状況にあわせてコントロールしています。